待機児童は、年々減少傾向にあります。
しかし、住む自治体によっては、保育園に入園しにくいというのが現状でしょう。
更に、フリーランスだと、会社員に比べて入園審査が不利になるというイメージが強いことから、不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
厚労省が2020年にフリーランスも会社員と同等に扱うための方針を発表するなど、対策は進んでおり、フリーランスでも子供を入園しやすい環境になりつつあります。
そこで今回は、フリーランスは保育園の審査で不利になるのかと、審査を通過するポイントについて解説していきます!
保育園の審査は点数で判断される
認可保育園(保育所)に入園するためには審査を通過する必要があります。
この審査により、家庭状況を点数化して入園の可否が判断されます。
保活における点数とは?
正式には「指数」と呼ばれており、自分の状況(就労形態・勤務時間・介護が必要な家族がいるかどうか等)を点数化したもののことを言います。
指数の設定は自治体によって異なりますが、下記3種類の区分はすべての自治体で共通で設定されています。
基準指数
基準指数とは・・・保護者の基本情報をポイント化したものです。
- フルタイム勤務
- 就学
- 病気や障害といった健康状態は
などの情報を、ポイント化されます。
ここでは、会社員・自営業関係なく、働く日数や時間でポイントがつくため、月に働く日数や時間が少なくなればなるほど、ポイントは減点されます。
- 週5日の就労で1日8時間以上のフルタイム勤務の場合は20点
- 週5日の就労で1日8時間以内の勤務時間の場合は17点
同じ週5日の就労でも勤務時間の違いでポイントが異なることがあります。
調整指数
調整指数とは・・・家庭の状況に応じて加点したり減点したりするポイントのことです。
- ひとり親世帯か
- 兄妹がいるか
- 同居中の保育可能な親族がいるか
など、家族の状況によって細かく項目が設けられています。
- 希望する保育園に兄妹が在園している(加点)
- 就労中でベビーシッターや認可外保育園の利用実績がある(加点)
- ひとり親世帯(加点)
- 自営業で子供を見ながら就労できる(減点)
- 同居の祖父母が子供を保育できる(減点)
優先順位
優先順位とは・・・
申請している世帯の中で指数が同点になった場合、入園できる人を決定するための順位付けの基準です。
優先順位を判断する基準や材料は自治体によって異なります。
公表されていないケースも多いですが、優先される主な例としては下記が挙げられます。
- 所得が低い世帯
- 自治体の居住歴が長い世帯
- 認可外保育園やベビーシッターの利用実績がある
- 保護者のいずれかが単身赴任である
認可保育園の審査時は、上記の評価基準を参考に、点数が高ければ高いほど有利となります。
認可保育園とは・・・
児童福祉法で定められた基準を満たし、国から認可を受けた保育施設のこと。
フリーランスが保育園の入園申請時に提出する必要書類
次に、フリーランスが保育園の入園申請時に提出する必要書類について解説していきます。
保育園の入園申請時は、提出する必要書類が多く、申請期間も設定されています。
入園申請前に慌てないように、必要書類を把握しておきましょう!
必要書類① 仕事や勤務時間のわかる就労証明書
保育園の申請時には、保育の必要性を証明するために「就労証明書」が必要です。
就労証明書とは・・・
勤務先・雇用形態・就労時間などを記入した、働いていることを証明する書類のこと。
就労証明書は正社員など会社に勤めている場合は、会社に依頼して作成してもらえます。
しかし、会社に属していないフリーランスの場合は就労証明書の発行ができません。
そのため、「就労状況申告書」を自分で作成する必要があります。
就労状況申告書とは・・・
フリーランス・個人事業主・自営業・在宅勤務の人が保育の必要性を証明する書類のこと。
就労状況申告書に記入する項目は下記の通りです。
- 就労氏名・住所
- 事業内容・屋号・従業員数
- 就労場所・連絡先
- 就労日数・時間
- 就労状況
- 希望する保育園など
必要書類② 個人事業開始届(開業届)
フリーランスで保育園の入園申請する際には、開業届の控えの用意も必要です。
開業届とは・・・
事業を開始する際に税務署へ提出する書類のこと
税務署の受付印が押印された開業届の控えのコピーが必要です。
開業届の控えを紛失した場合は、税務署に再発行してもらえます!
e-Taxで電子申請して開業届の控えがない場合は・・・
e-Taxマイページの「受信通知」と「申請データ」を開業届の控えとして提出します。
※保存期間を過ぎるとメッセージボックスから削除されます!早めに印刷しましょう!
必要書類③ 収入証明書
フリーランスの入園の申請では、フリーランスとして収入を得ていることを証明できる書類が必要です。
例えば、以下のような書類を収入証明書として提出できます。
【収入証明になる書類】
- 源泉徴収票
- 支払調書
- 給与の支払明細書
- 確定申告書
- 青色申告決算書
- 収支内訳書
- 納税通知書
- 納税証明書
- 所得証明書
- 年金証書
- 年金通知
フリーランスが保育園入園の書類を通過させるポイント
次に、実際に保育園入園を実現させるための、書類通過のポイントを解説していきます!
就労実績を用意する
入園に必要な点数を上げるために就労実績を作り、審査に有利になるようにしておきましょう。
週5日8時間以上の就労時間があれば、ほとんどの自治体で会社員と同等の点数を獲得できます。
入園の1年前から準備する
待機児童数が多い自治体にお住まいなら、できるかぎり保活は早めにスタートしましょう!
①保育園の情報収集
まず、保育園の種類や園の情報を調べましょう。
役所が提供している「入園のしおり」という保育園情報をまとめた冊子の参照が、保育園に関する情報がしっかり記載されており、オススメです!
②通える保育園をリストアップ
自宅から通園できる保育園をリストアップしましょう。
保育園は日中のお迎えコールも多いため、徒歩や自転車で通える範囲で探すと、実際の通園が楽になります。
③保育園の見学
通園できる保育園をピックアップしたら、実際に見学しましょう。
見学では、保育園の雰囲気や方針などをチェックしておきましょう!
④保育園の選定
見学した保育園の中から通いたい保育園を選定しましょう。
自治体によって出せる希望数は異なりますが、できるだけ多く希望を出した方が入園できる確率が上がります。
⑤ポイントの計画
保育園の選考基準となるポイントを計画を立てましょう。
自治体によって入園できる可能性の高い点数のラインがあります。
お住まいの役所に相談してから、ポイント計画を立てましょう!
⑥申し込みについての確認
認可保育園の場合は、4月1日入園ですと、前年の10〜11月に申し込みが必要な場合がほとんどです。
自治体から保育園の募集が出たら、早めに準備しておきましょう。
企業常駐案件を選ぶ
フリーランスでも在宅ではなく、契約先の企業に出社して業務を行う「企業常駐案件」を選ぶと加点対象になる場合があります。
近年、フリーランスも会社員と同等に扱われるようになってきましたが、自治体によっては勤務状況で点数が変動します。
「出社でも問題なし」という方は、企業常駐案件を積極的に検討してみるのがオススメです!
0歳児クラスに入園しておく
保育園に一番入りやすい0歳から入園するという方法もあります。
0歳児の入園希望は競争率が低いため入園しやすいです。
入園のしやすさを重視しているご家庭は、0歳児クラスに入園しておくのがオススメです!
保育実績を作っておく
保育実績とは・・・一時保育サービスやベビーシッターなど過去に依頼し、家事と育児、仕事の両立ができていないという証明のことです。
保育実績があることによって、以前にも仕事に影響があったことを証明し、理解してもらいやすくなります。
最後に
フリーランスの人口が増加してはいますが、保育園の入園審査に関しては、自治体によって差があるのが現状です。
しかし、フリーランスとして働いている証明を自治体や保育園にアピールできれば、入園できる可能性は高くなります!
入園前の事前準備をしっかり行いましょう!
「独学でスキルをつけるのは難しそう…」
「1人で副業フリーランスを始めるのは不安」
中々1歩を踏み出せない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
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