個人事業主の方でも、個人事業の本業だけでなくアルバイトも検討している方もいるのではないでしょうか?
収入が安定する前は、アルバイトをすることで、収入を安定させたいと考えるのが自然でしょう。
アルバイトとの兼業は、収入の安定化や気分転換などのメリットがあります。
この記事では、個人事業主がアルバイトを始める際のメリットとデメリット、そして確定申告の具体的な方法までをわかりやすく解説していきます。
ぜひ参考にしてくださいね!
個人事業主にとってのアルバイトをするメリット
個人事業主の方々にとって、アルバイトを始めることには3つのメリットがあります。
これから副業としてアルバイトを検討している個人事業主の方は、ぜひ以下の内容を参考にしてください。
収入の安定化に役立つ
アルバイトは個人事業主の収入を安定させるのに効果的な手段です。
多くの場合、アルバイトは時給制で働いた時間に応じて給与が支払われます。
勤務時間や日数が一定であれば、安定収入を得られる可能性があります。
仕事を諦めることなく、経済的な不安も軽減できるでしょう。
アルバイト先に選ぶ会社が、ダブルワーク可能かは事前に確認しておきましょう!
孤独感の解消と気分転換
従業員を持たない個人事業主の方は、孤独感を感じることがあります。
特に事業がうまくいかない時期は、ひとりぼっちの寂しさを強く感じやすいものです。
アルバイトなどで、人と関わる時間を持てれば、気分転換にもなります!
条件を満たせば社会保険にも加入可能
アルバイトという雇用形態でも、一定の条件を満たせば社会保険に加入できる可能性があります。
これは個人事業主にとって大きなメリットとなります。
アルバイトが加入できる社会保険:
- 健康保険
- 雇用保険
- 労災保険
- 厚生年金保険
- 介護保険
上記の保険の加入条件は下記の通りです。
【雇用保険】
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 31日以上の雇用見込みがある
【健康保険 / 介護保険 / 厚生年金保険】
- 強制適用事業所会社が法人、あるいは従業員が5人以上の個人事業所であること
- 週の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数が、同じ会社で同様の業務に常時している正社員の4分の3であること
- 常時雇用していること(雇用期間の定めがなく継続的な雇用が見込まれる)
※特定適用事業所の場合は、アルバイトが正社員の週の所定労働時間および1ヶ月の所定労働日数の4分の3未満であっても、以下の条件を全て満たせば加入義務がある。
- 週の所定労働時間が20時間以上である
- 1年以上の雇用期間が見込まれる
- 月額賃金が8.8万円以上である(年収106万円以上)
- 学生ではない
社会保険の加入には、様々な条件があるため必ずしも加入できるわけではありません!
しかし、社会保険に加入すれば給付が受けられるだけでなく、保険料の負担を減らせます!
個人事業主がアルバイトをするデメリット
個人事業主がアルバイトを始める際は、メリットだけでなくデメリットも把握しておくことが大切です。
自由時間の減少
アルバイトを始めると、必然的に拘束時間が増えます。
個人事業主の場合、1日や1週間単位で仕事量を自由に調整できます。
しかし、アルバイトでは、時間や曜日で勤務する必要があるため、自由な時間の確保が難しくなります。
自由な生活スタイルを求めて個人事業主になった方にとっては、理想と現実のギャップができる可能性があるので、十分な検討が必要です。
仕事量の管理と体調管理の重要性
アルバイトを始めると、労働時間や仕事量が増加するため、体調管理により一層気を配る必要があります。
収入を増やしたいという思いから、むやみに労働時間を増やすと、体に負担がかかりやすくなります。
個人事業主は労働時間を自分で決められる自由度がありますが、結果的に働きすぎてしまうケースも少なくないです。
- 本業とアルバイトの合計時間を正しく管理する
- 十分な睡眠と休養を確保
- 定期的な健康チェック
確定申告の複雑化
アルバイトを始めると、確定申告の内容が複雑になる点に注意が必要です。
個人事業主の収入 | 「事業成果」として申告 |
---|---|
アルバイトの収入 | 「給与成果」として別途申告が必要 |
確定申告には期限があるため、十分な時間的余裕を持って準備することをおすすめします!
アルバイトによる収入増加は確定申告の内容に影響するため、従来の申告方法より複雑になることを念頭に置いておきましょう。
個人事業主がアルバイト収入のある場合の確定申告の手順
アルバイト収入がある個人事業主の方は、確定申告の方法が少し異なります。
初めて確定申告をする方法は、以下の手順を参考にしてください。
STEP1 源泉徴収票の入手
まず、アルバイト先から源泉徴収票を受け取ります。
源泉徴収票は、給与結果を正確に申告するために必要な書類です。
アルバイト先が毎月の給与から所得税を差し引く「源泉徴収」を行っているため、この情報が記載されています。
STEP2 事業所得と給与所得を分けて記入
確定申告書には、「事業所得」と「給与所得」を分けて記入します。
事業所得:
青色申告決算書(白色申告の場合は収支内訳書)の情報を「事業(営業等㋐)」欄に記入
給与所得:
源泉徴収票の給与収入の「支払額」と所得金額の「給与所得控除の金額」を「収入金額等と所得金額の給与㋕」欄に記入
STEP3 源泉徴収税額の記入
アルバイトの給与は通常、源泉徴収額を差し引いた金額で支払われます。
源泉徴収票を確認しながら、確定申告書「税金の計算」欄にある源泉徴収額を記入します。
この金額は納付税額から控除できるため、忘れずに記入することが重要です。
STEP4 確定申告書の提出と所得税の納税
確定申告の期限は毎年3月15日です。
【重要事項】
- 納付期限:3月15日
- 青色特別申告期限:最大65万円(期限内申告の場合)
- 遅延ペナルティ:無申告加算税、延滞税
申告書提出途中、不足分の税金があれば納付する必要があります!
期限を過ぎると、青色特別申告免除の減額やペナルティの対象となる可能性があるため注意しましょう。
最後に
個人事業主がアルバイトを始めるには、収入の安定化や気分転換、社会保険加入の可能性があるというメリットがあります!
しかし、拘束時間の増加や体調管理の難しさ、確定申告の複雑化といった課題もあります。
アルバイトを始める際は、自分の状況を十分に考慮し、検討しましょう!
メリットどデメリットを正しく理解して検討すれば、メリットを最大限に活かしながら個人事業主としての活動とアルバイトを両立させることができます。
ぜひ参考にしてください!
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